dustyの気まぐれゲーム探訪記

ゲームに関連することを気まぐれに書き連ねていくブログです。最新ゲームの感想、レトロゲームの紹介、ゲーム業界に対して思う事etc. いろいろとのんびり気の向くままに書いていきます。

ゲームプレイ感想(1):グラビティデイズ 2

 

さて、このブログ初めての記事はタイトルにもありますようにこちらの

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GRAVITY DAZE 2 重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択

 

こちらの作品をプレイしましたのでその感想を書いていきます。(ネタバレなし)

 

はじめに(ざっくりした感想等)

今回Sony Interactive EntertainmentよりPS4独占タイトルとして、1月19日に発売された今作。

前作のvita版から数えると実にほぼ丸々5年ぶりにリリースされた作品となる。

 

私は、前作を発売前から予約して購入してプレイしており、今作に関しては首を長ーーーーくして待っていたわけだが・・・

 

結論を述べると、

5年待った甲斐のある素晴らしすぎる出来だった。

 

全ての要素がその持ち味を壊すことのない"正統進化"を遂げており、新要素に関しても良い驚きの連続だった。

前作、謎を残したまま終わったストーリーも私としては納得のいく形で結末を迎えてくれた。

 

さて、それでは具体的な話に移っていく。

 

良い点

 前作からありとあらゆる面で進化

さきほどにもあげたように今作は、前作からありとあらゆる面で進化している。

それはPS4というハイエンド機の恩恵を受ける部分はもちろんのことだが、受けない部分(アートデザイン等センスが要求される部分)に関してもそれは当てはまる。

 

具体的に今回進化したと思う部分を挙げるならばフィールドマップグラフィックゲームボリューム音楽UI重力アクション、細かい部分を挙げるとするならばキトゥンの重力落下中のモーションの増加も忘れてはいけない。

 

今作追加されたマップであるジルガ・パラ・ラオは街の細かいところにまで気を配られており、”生きた街”となっている。f:id:dusty_kitten:20170204160525p:plain

 

雰囲気は東南アジア、南米風で前作から大きく変わってはいるがそれでも、デザインチームが工夫を凝らした賜物だろう、いわゆるグラビティデイズらしさ(雰囲気)”は健在で散歩するだけでも楽しい感じは前作と変わらないどころか、こちらの方が観光地っぽい雰囲気が強いのでさらに楽しかったかもしれない。

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また、今回は音楽に関しても進化していると感じた。作曲は前作と同じ田中公平先生だが、今作では前作よりもさらにマップや置かれている状況の雰囲気に寄せたBGMとなっており没入間をより一層深いものにしてくれた。

 

さて、今回の目玉である重力アクションの進化。こちらも非常に面白いものだった。

戦闘が単調でつまらないと言われているグラビティデイズだが実は私はそう思ったことはない。前作でも十分楽しかったが今回はもっと楽しいものになった。

まず一つ目は、重力特性の変化

 

自身の重力を軽くし、大ジャンプや高速移動を可能にする"ルーナチューン"

逆に重くすることによって攻撃力を大幅にパワーアップする"ユピトールチューン"

 

どちらもうまく考えたなぁと感じたのが正直な感想だ。

これにより戦闘にはバラエティが増えてより面白いものとなり、さらに街探索においてはルーナーチューンのホリゾンダイブバーチカルライズによって高速&超気持ちいい探索が可能になった。いや、ホントに気持ちよかった。これだけでしばらく遊べる勢い。

また、それ以外では重力グラブの大幅な性能調整も忘れてはならない。

前作では全く使いどころのないスキルだったが今作ではそれを思い切って超強化されているがそれがうまくはまっている。前作では重力キック一辺倒だった戦闘だったが重力グラブの強化によりその点も大幅に進化することができていた。

 

サブミッション

今作のサブミッションは私が思っていた以上に気合が入っていたものだった。

私が最初に想像してたのは、チャレンジミッションを出すための申し訳程度のものを想像していたのだが実際は一つ一つのサブミッションに丁寧にストーリーが仕込まれており、それも相まってボリュームを大きく上げる一因ともなる素晴らしいものだった。

 

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また、サブミッションクリア後に特定の場所に行くと後日談が聞けたり、サブミッションを終えた後、去っていくキャラクター達を追いかけてみるとそのミッションに関係するユニークな行動を見せる小ネタがあったりと、細かく作りこまれていた。

 

新要素

今回新たに加わって特に目立つものは、フォトモード主観視点モード緩いオンラインの3つ。

まず、フォトモードから紹介しよう。

 

フォトモードは名前の通り写真を撮る機能だが、この機能最初は私は使わないんじゃないかと思っていた。アンチャでは全く使わなかったし、それにいざという時はスクリーンショットがあると思っていたからだ。ところがどっこい、これがとんだ沼だった

写真の型はスクエアで昔懐かしの形態を撮っているのが憎い演出だ。癖のある形態ではあるもののコツさえつかめばこちらの方が初心者でも簡単にそれっぽい写真を撮ることができる形態でもある。(コツとは”メインとなるものを構図の中央に持ってくること”だ)

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このフォトモード、当然UIなどの邪魔を受けることなくグラビティデイズの世界を撮影することができるし、三脚モードにすればキトゥンを好きなポージングをさせて撮影することも可能になる。

そしてグラビティデイズにはどこでも絵になる世界キトゥンというの最高の被写体がいる。そうなるとフォトモードが解禁された後はストーリーそっちのけになる。

 

私はプライベートでもカメラを少々かじっており旅先でこれ!というシチュエーションを見つけてしまうとつい寄り道をしてしまってシャッターをずっと切るということがあるのだが、グラビティデイズフォトモードでも全く同じことが起こってしまった(笑)

ここで、私が撮影した写真を一部紹介。

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画像にもあるように、重力浮遊中でもお構いなしに撮ることができるので、構図は無限大!!本当に素晴らしい追加要素だった。

 

さて、次に紹介するのは主観視点モードだ。これは十字キーの左を押すと文字通り一人称視点でプレイすることができるという代物だ。

グラビティデイズの美しい街並みを観光気分でゆったり味わってもよし、空中を自由に飛び回ってもよし、高いところから急速落下して、バンジー気分を味わうもよしとなんでもありだ。

 

ちなみにこれ、特定の場面を除けば本当にいつでも簡単に切り替えることができるのが凄いところである。

このモードについては事前情報が何もなく、完全なノーマーク状態だったので本当に驚いた。

 

三人称視点か一人称視点かのカメラ系統はある意味そのゲームの個性ともなりうる部分なのでそれをこのように簡単に任意で切り替えられるようにしたのは目から鱗だった。この発想の柔軟さと実際に実装した実行力は素直に尊敬に値する部分である。

 

最後に紹介するのは緩いオンライン要素だ。

今作では非同期オンラインによる要素がちりばめられている。チャレンジミッションではゴーストを送ることができるようになていたり、採掘場では採掘場で倒れたプレイヤーからアイテムを回収したりといったものがあるが、最大の見どころはオンライントレジャーミッションフォトレビューだろう。

 

オンライントレジャーミッションは先に紹介したフォトモードで他のプレイヤーが撮影したヒント写真をもとに宝探しをするミッションで見つけることができれば特殊アイテムを獲得することができる。獲得した後は自分もその宝箱のヒント写真を撮り、別の誰かへそのヒント画像を送るというものだ。

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フォトレビュー自分の撮った写真を評価してもらう、あるいは人の写真を評価するモードで、街を探索していると時折ゴーストが立っていることがあるのでそこに近づくとそこで撮ったプレイヤーの写真を評価することができるというシステムだ。自分が撮ったものに関してはアルバムから写真を選びフォトレビューに送信すると誰かが同じようにして評価してくれるわけだ。

 

いずれもフォトモードを絡めたコンテンツだが本当によく考えられて作られているなと感じた。これがあるからこそフォトモードが真の沼であるのだろうと私なんかはおもってしまう。自分の写真を人に見てもらうほど写真家としてモチベーションになるものはないからだ。もし、グラビティデイズ2をこれからやり始める人がいたらぜひともこの沼には注意してほしいものだ(笑)

 

ストーリー

ある意味今作で一番心配していた部分だったが杞憂に終わった。キトゥンの旅路をずっと見守ってきた私だが、あらかたの謎は回収してくれたし、心の底から納得のいく結末だった。

正直結末は少し予想外なもので最初の最初はえっ!?と思ったのだが、今までキトゥンの成長を見守ってきた立場だけにその結末は(というかその直前にキトゥンが下した決断)とても心打たれた。

 

爆発的にいいというわけではないが、常に高レベルで安定した質の高いストーリーを届けてくれたシナリオライターの佐藤さんにはぜひとも賞賛の声を送りたい。

 

 

悪い点・気になった点

さて、ここまで今作での代表的ないいところを書いてきましたが(書き足りてませんが)、次は見出しにありますように、悪い点・気になった点を挙げていく。

 

 

ジェムの形状変更

グラビティデイズでは街のいたるところにジェムと呼ばれるものが散らばっており、キトゥンを強化する際はこのジェムを使って行う。

そのシェムなのだが、1個、10個、100個の3種類のジェムがあるのだが前作では1個が水滴型、10個がダイヤ型、100個が大きな塊だったのだが今作では1個が水滴型からダイヤの小に変更されている。

 

変更されているのだが、これが10個の方のジェムとの見分けがぱっと見ではかなりわかりずらい。だからといって大きな支障があるわけではないのでいいっちゃいいのだが、正直なぜ変更してしまったのか謎である。

 

重力スライド

今回重力スライドの操作が少し変わっており、前まで使えていたブレーキが使えなくなっていたのが少し残念だった。

タイムアタックでヘアピンなどで華麗にブレーキを決めて鋭く立ち上がっていく感じには結構な中毒性を感じていただけに惜しい部分だった。

 

しかし、重力スライドの操作のシンプル化、スライド中の回避行動の追加、重力特性の切り替えにおける各チューンの差別化を考えると致し方ない変更なのかなと感じる部分ではあるし、慣れれば済む話なので結果的にはどうということはなかった。

 

サブミッション

先ほどの良い点で挙げたサイドミッションだが一部ミッションでミッション内容がやや冗長に感じられるものがある部分は気になった。

また、ステルスミッションや重力操作を制限するミッションの割合がやや多いように感じられた。

この不満点は多くのユーザーが挙げており、「せっかく、重力で自由に飛び回るゲームなのに制限されるのは嫌だ」という声が聞かれている。

 

私自身はこの手のミッションに対しては全然アリだと思うが、全体に占める割合がやや多いように感じた。とはいえ苦行というほどでもないし、サブミッションにはひとうひとつストーリーがあるためそこで和みますし、”ストーリーの成り行き上そうせざる得ない”という風に自分でも思い込んでいるため結果的には”気になる”程度の問題であった。

 

レース系が減ったチャレンジミッション

これは他のユーザーの声は見たことなく私個人が感じていることなのだが、今作のチャレンジミッションでは前回大量にあったレース系のチャレンジミッションがゴッソリ減らされていたのが実はかなりショックだった。

グラビティデイズの美しい街を舞台に繰り広げられるタイムトライアルはそれはもう素晴らしいもので、前作は各街にいくつものレース系ミッションが配置されていたのだが、今作はそれがことごとくなくなっていた。

 

先に述べたチャレンジミッションのゴースト機能はこのようなレース系のミッションに一番相性がいいのになんでフリースタイルレースやエナジーゲットレースなどを素晴らしいミッションを消してしまったのか個人的には不思議でならない。

 

おそらくは、もっとバラエティに富んだミッションを増やしたいという意向なのだと勝手に考察している。ただこの件に関しても、ゲーム本編に著しい影響があるわけではないしこれがメインのゲームではないので実際の所は大きな問題ではない。

 

(重力スライドの件と言いこれと言い、スピード系にうるさいのは私が単なるレース狂だからというのはここだけの話である。)

 

一部疑問点を回収していないストーリー

大筋のストーリに関しては本当に見事にまとめてくれたが、もう少し踏み込んでほしかった部分はいくつかあった。

例えば連続孤児失踪事件やそれに関連するもの(”スターゲノム”やあの時のロボットやサイボーグの正体、アンジェの経緯等)エ○○○(終盤のボス名)について前作の時空の旅人についてなどがその最たる例だ。

とくに時空の旅人については前作のギャラリーで住宅の設定等もあったのでそのあたり踏み込んでほしかったのになかったのは正直少し残念だった。

 

ただ、これらの部分は裏話(設定集)的な部分だけで語ってもよい部分でもあり、本筋の必要最低限の部分に関してはしっかり気持ちよくまとめ上げてくれてのでこれに関してもゲームとしてみればそれほど重大な欠点になる部分ではないと考える。

 

スカスカ感を感じるマップ

一番最初にマップのことを良い点として挙げたがそこでは”マップの広さ”には敢えて言及しなかった。

今作の謳い文句として前作から”2.5倍以上”のマップというものがあるが、ユーザーの間では「2.5倍は嘘だ!3倍、4倍あるのでは!?」と言われてるが私は公式の言う通り2.5倍付近かなと感じた。

 

多くのユーザーが誤解をしていると思われる理由は、一つの街が占有する大きさが前作よりも大きいのが最大の要因だろう。しかし、今作のマップは先にも言ったように小島が集まってできている。そのため、一つの島で歩いて探索できる範囲、人間が生活している範囲は意外と小さい。見出しにもあるように中身はスカスカ気味なのである。

 

なので私は生活感という要素では今回のマップは足りないなと感じている。

「こんな狭い島に一般人がちゃんと生活できてるの?」と感じたわけだ。

その点はすこし残念に思う部分ではあったし、他のユーザーからもちらほら見られる感想でもあった。

 

しかし!しかしだ!ここからが大事である。

では、前作と同じように今作も歩いて探索できるような、一つの島で大きな街を作ればよかったのか?

 

・・・答えはNoであると私は考える。

 

おそらくその手法を取っていればほぼ間違いなく”前作の街から雰囲気だけを変えたにすぎない無個性なマップ”になっていただろう。

 

また、フォトモードの紹介で私が貼った画像の中に空中ビル群を浮遊するキトゥンの写真があったのを覚えていらっしゃるだろうか?

私はあの写真がかなりお気に入りなのだが、あの写真の美しさはこのスカスカのマップだったからこそ表現できた美しさである。

奥や手前だけでなく上下にもズレて建てられているビル群の美しさたるや・・・

これを表現するには当然一枚板のフィールドでは無理であるのはお分かりいただけるだろう。

 

このように、この件は一見重大な欠点のように見えるが実際にこのように考察してみるとこれもひとつの手法なのかなと思えるため自分の中では納得はしている。

 

 最後に

 さて、ここまでグラビティデイズ2について良い点・悪い点にの双方から語ってきたわけだが、実際の所悪い点に関しては”あってないようなもの”というのが正直な感想である。

ゲームとしてみるには上記の悪い点というのはそのゲームの"本質的な部分"から外れた部分にあるものが多く、魅力的で愛嬌のあるキャラクター達や美しい世界観、そんな世界を縦横無尽に飛び回る重力アクションの気持ちよさの前ではそれらの欠点が霞んで見えてしまう。

 

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そしてこれはグラビティデイズ全体にいえることだが、グラビティデイズでは”フォトモードと緩いオンラインでのつながり”に代表されるように一つの要素があればその要素は他のさまざまな要素にいい意味で複雑に絡み合っていて、それにより相乗効果をもたらしているようなものが多々見られる。これは並大抵の努力や発想力では成しえないある種の業であり、ただただ尊敬の念を抱かざる得ない。

余談だが、発売前に都内にあるゲームズマーヤさんで開かれた外山ディレクターのトークショーに参加して外山ディレクターならびに同席していた和家佐プロデューサーにお話を伺ったのだが、お二方は物腰柔らかく親しみやすい方だったのだが、それとは裏腹に、言葉や目にはこの作品に対する並々ならぬ熱意と自信をのぞかせていた。

この熱さこそがグラビティデイズをここまでの作品に押し上げた原動力なのであろう。

 

それらのことについては、今後書く機会があればコラムを書こうと思っているので、もし興味がある方はその時が来たら見ていただければ幸いだ。

 

 

今回の記事は私がこのブログで書く初めての記事だが今回それがグラビティデイズ2だったことを本当に幸せに思う。

そして、私がこのシリーズの生まれた時からのファンでいたことを本当に誇りに思う。

それぐらい本作は素晴らしい作品だった。

 

ただ、このゲームの良さは本能的に訴えかけてくる面が強く(というかいい作品ほどそういう傾向にあると思うが)、実際に私が説明したところでこの作品の魅力はおそらくは正しくは伝わらないだろう。

興味のある方はぜひとも「ふーん」で終わらせずにぜひとも手に取ってプレイしてほしい。

 

どこまでも広がる美しい世界+重力アクション

 

で今までにないゲーム体験にあなたを誘ってくれることだろう。

 

PS4のゲームにおいて間違いなくやっておくべき作品として挙げられるだろうし、今後のゲーム史において語り継がれていく作品になるはずだ。

 

 

タイトル:GRAVITY DAZE 2

メーカー:Sony Interactive Entertainment

フォーマット:PS4(Pro対応)

プレイ人数:1人

ジャンル:アクションアドベンチャー

CERO:C

発売日:2017年1月19日 

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ということでゲームプレイ感想(1):グラビティデイズ 2をお送りしました。

初めての記事で不慣れな点が多くグダグダな文章な感じは拭えませんがそんな駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました!