dustyの気まぐれゲーム探訪記

ゲームに関連することを気まぐれに書き連ねていくブログです。最新ゲームの感想、レトロゲームの紹介、ゲーム業界に対して思う事etc. いろいろとのんびり気の向くままに書いていきます。

ゲームプレイ感想(7):V!勇者のくせになまいきだR

ここ最近はゲーム関連の予定が盛りだくさんなので更新ペースがめちゃくちゃ早いですね・・・

ということで今日は感想記事をお送りしたいと思います。

 

そのタイトルは・・・

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V!勇者のくせになまいきだR

 

です!プラチナトロフィーも取り、難易度ふつう、むずかしいを双方クリアし、一通りはプレイできたのでこちらの感想をお届けしたいと思います。

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はじめに

 

はじめのざっくりとした感想ですが、とてもおもしろかったです!
VRに変化しても勇なまらしさという部分はきちんと受け継がれていて終止楽しくプレイできました。

一方で、少し寂しく感じたり不便に思う点も見受けられました。

これからその詳細を語っていこうと思います。

 


良い点

 

RTSになったことによる心地よい忙しさ


今作はダンジョンマネジメントという点はそのままですがリアルタイムストラテジーに変更されました。
ノンストップで進行することにより、テンポが良くなったことに加えて、自分が見ている世界が”生きている世界”のように感じることができます。

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勇なま特有のダンジョンマネジメントするために時には見守り、時には忙しく駆けずり回る忙しさは今作でもしっかりと健在しています。


RTSになることにより忙しさはさらに磨きがかかっているのですが、上手くバランスが整えられていて非常に心地のよい忙しさになっています。

何かに追われて忙しいというより、「次はあれをしたい!それが終わったらそれをしたい!」といった感じで能動的な感情による忙しさだったのでそれがよかったですね。

 


かわいいキャラクターとそのモーション


今回はドット絵から3Dモデルに大きく変わっています。
キャラクターは3Dになっても違和感がないように丁寧にデフォルメされています。
そのデフォルメですが、今回は女性の方がキャラデザを担当されたということもあり、非常に女性感あふれる可愛らしいモデリングになっています。
ちょっと可愛さにパラメータを振りすぎなような気がしますが、勇なまの世界観に良く馴染んでいて癒されました(笑)
また、3Dモデルになりモーションも細かく決める必要がありましたが、モーションの作りこみも丁寧で、どのキャラクターも生き生きと動いている様子は観察のし甲斐がありました!

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そしてムスメがかわいい!!

 

2,3の時とはかなり変わっていて若干キャラ崩壊してる感は否めませんが、かわいいから何でもいいです(思考停止)

このやり取りはぜひ自身で体験してみてほしいですね。

 

 

パロディーを含む遊び心

 

メタ発言の数々、隠しコマンド、ほぼ黒のグレーゾーンを行くパロディ等、勇なまを象徴するこれらの遊び心は本作でも健在です。

むしろひどいですねこれ、本当に大丈夫ですか?(白目)

 

でもこれでこそ勇なまって感じです(笑)

それ以外にも、特定の行動を起こすことで会話イベントが発生したり、ゲームオーバーになった時のパターンがいくつも存在したりするなどと憎い演出がかなりちりばめられています。こういったちょっとした遊び心が入っていると楽しくなりますね!

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音楽

 

今回のBGMも過去作でも手掛けられてきた坂本さんが担当していますが、今回は過去作のようなリコーダーなどではなく、フルオーケストラの楽曲になっています。

フルオーケストラになったことにより、かなりリッチな感じになり3DCG化して情報量が増えた今作にとてもマッチしています。

 

それでも勇なまらしさは曲の中に確かに息づいており、不穏な空気感ワクワクするような空気感を絶妙な表現で描ききっています。

新規さんはもちろんのこと過去作をプレイしたファンの方も納得できる素晴らしい楽曲になっていますので、プレイする際はそちらも注目していただけるといいですね!

 

 

全く酔わないかつゲーム性の高い数少ないVR作品


この作品はプレイ動画を見てもらうと分かると思いますが、システムの特性上非常に酔いにくい部類のVR作品になっています。
もちろんVRである以上、通常のゲームと比べて身体的負荷は高いことには変わりませんが、それでも他のVR作品と比べると長時間のプレイが可能です。


ただ”酔わない”というだけを注目するとサマーレッスンREZVRライブなどの作品がありますが、いずれもゲーム性は弱くどちらかというと体感型に重点が置かれているものがほとんどです。
ゲーム性に重点を置いた作品はもちろん存在していますがRIGSバイオ7スターブラッドアリーナなど、どうしても酔いやすい作品が多いのが現状です。

 

ですが、本作はゲームとしてある程度しっかり遊ぶことができ、かつ酔いにくい数少ない作品になっています。
これはVR作品として非常に優れている点といって差し支えないでしょう。

 

 

悪い点


勇者の存在感が希薄


過去作の目的は征服することではなく、勇者を倒すことそのものが目的でした。
また、各ステージごとに訪れる勇者の名前、容姿を確認し、攻めて来た時はステータスが常に表示されています。
そのため強かろうが弱かろうが勇者一人一人に存在感がありました。

 

ところが今回は最終目標は城を落とすことであり、勇者を撃退することはその過程の一部に過ぎません。
またRTSのため過去作のように次に来る勇者を確認することができないため、いつの間にか勇者が現れ、いつの間にか勇者を倒していたということがほとんどです。


勇なまを象徴する勇者の一人、”しょうた”ですが、管理人は今回そのしょうた最初のステージを除いてはどのステージにどんなジョブでどんなステータスで現れたのか知りません。
忘れたわけではないです、そもそも認識すらできていません。でも図鑑は埋めているので、確実に倒しているはずなんです・・・

 

クリアを迎えるまでに数回ゲームオーバーになったこともありますが、その時に城を落とした勇者の名前すらも分かりません。
過去作では、ゲームオーバーになった時の勇者となると何回も挑戦したことも合わさってトラウマのように覚えていましたが・・・

今回の勇者は倒すべき憎き敵というよりも”カリス魔収集装置”くらいにしかなっていませんでした。


また今回の勇者は強さというよりもこちらと同じように数で押してくる仕様になっているのでそれも存在感を薄くさせるのに拍車をかけていました。

勇者のくせになまいきだというタイトルの割にはその”勇者”一人一人の存在感があまりにも薄かったのは過去作をプレイした私にとってはさびしく感じる点でした。

 

 

図鑑が見づらい


とにかく魔物ページの図鑑が見づらい!
今回の図鑑はテーブルの上でポインターを当てて見るようになっているのですが、テーブルの上では魔物たちが可愛らしく動き回っています。


その様子がこちら・・・

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ポインターがあわせられない・・・


特にドラゴンやコケエリアはカオスです・・・
自由に動き回るのはいいのですがせめて整列コマンドくらいは用意してほしかったですね。

勇なまは図鑑も見所の一つなのにもったいない気がしました。

 

 

魔物のレベルを戻せない


過去作では魔物の強化を行う時は、エリア攻略中の小休止に掘パワーを使用し、強化していましたが、今作ではエリア攻略中は魔物のレベルは固定された状態になっています。
魔物の強化はエリア攻略前にプレイしていると得られる強化ポイントを使用して行ないますが、一度強化した魔物は元に戻せなくなっています。


つまり、ストーリーをクリア後に低レベルの魔物を使って縛りプレイをしようと思ってもそれができないということです。
また、魔物の変態を行なっていない状態で魔物を強化してしまうと図鑑に空欄が空いたままの状態になってしまいます。

 

管理人はそれを見越して、強化する前に図鑑が埋まっているのを確認してから強化したので問題はありませんでしたが、この仕様はユーザビリティに欠ける仕様のように感じました。

 

 

過去作と比較して戦略性が薄く歯ごたえがない


今作は過去作と比べると戦略性が薄く難易度も低すぎるように感じました。


というのも、今作の魔物のMAX強化体がかなーり強く、また今回はカリス魔さえあればいくらでも魔物を手早く生み出すことができ、そのカリス魔もどちらかというと余りがちなので攻略終盤でいざとなればわざわざ繁殖させなくても一箇所に巣をまとめて総攻撃させれば数のごり押しで勝つことが可能です。(過去作では堀パワーがいくらあっても繁殖や養分運搬のテクがなければ魔物を増やすことが出来ず、勝てなかった。)


そのためMAX強化体なら深く考えなくても、難易度ふつうはもちろんのことむずかしいでも簡単に攻略することが可能です。(強いて言うならラス面が少し考えないといけないくらい)

 

私は勇なまシリーズのことは”死にゲー”という認識でいます。


何度も何度も失敗して勇者に悪夢を見せられながらもそこから学習し、試行錯誤し、構成を見直すことによって憎き勇者を返り討ちにした時のなんともいえない快感。
これこそが勇なまの魅力だと私は思っています。苦労に苦労を重ねてつかんだ栄光だからこそ、その先に待っているエンディングに涙が出るほど感動するのです。


しかし、今作ではエンディングを迎えたところで正直言うとなにも感じませんでした。「あー面白かったなぁ。終わったなぁ。」それだけでした。


もともと難易度が高すぎるという声はありましたし、今作はVRの販促の意味合いもありますし、またタイトルのネームバリューの上昇によりそろそろコアゲーマーからライトユーザーを意識した作りにする必要があるので難易度の変更は致し方ないかなという風にも思いましたが過去作を知っている管理人からするといくばくかさびしい思いを感じました。

また、その弊害としてユーザーからは「値段の割りにボリューム不足」という声が上がっています。
勇なまはもともと順調にクリアできれば、ボリュームは値段の割には少ない部類のソフトです。ただ、難易度が高いため自ずと死ぬ回数が増えてプレイ時間が多くなり、結果的にユーザーが満足できるようになっていたというのがあったと思います。
ところが今回はただでさえVR製品ということでPSP時代と比べるとボリュームの割りに値段を高く設定する必要があったのに、あっさりクリアできるようになったことで「ボリューム不足」と感じられるようになってしまったかなという風に考えています。

 

以上の観点からいうと歯ごたえを求めるコアユーザー用にやはり魔物レベルは元に戻せるようにしてほしかったし、もっといえば過去作と同じようにエリア攻略スタート時はレベル1からスタートし、攻略を進めていくなかでカリス魔を使用して強化(初回拠点制圧で大量のカリス魔を入手等)という仕様にしてくれれば戦略性もグッとあがりましたし、縛りプレイもできるのでよかったかなぁと妄想していました(笑)

 

 

やりこみ要素が微妙


先ほど、歯ごたえがないと書きましたが、一応救済策があります。


今作はエリア攻略ランクをSにすると以降は勇者のレベルがクリアするごとに上がっていくという仕様になっています。
上限はほぼないと思われます。正直かなり微妙なやりこみ要素です(汗)

 

というのも、私はゲームには何かしらの終わりがあるべきだと考えています。
終わりがあるからこそ、それが目標になり、モチベーションにつながっていくからですが、今回のようにそのケジメの部分がないとクリアしても何かもやもやした気持ちが残ってしまいます。
また、勇者のレベルは1回のクリアで1ずつしか変わらず、歯ごたえのあるレベルになるにはかなり時間がかかりますし、仮にちょうどいいレベルに到達しても、何回かクリアすると今度は逆にむずかしすぎるレベルになってしまいます。
しかもこれに関してもレベルを戻すことができないという、これまたユーザビリティに欠ける仕様になっています。

そういう意味ではやはりゲームとしてはある程度のレベルの上限は決めて(今回は難易度は3段階だがそれを5段階に細分化してレベル5をかなりむずかしくすればよかったのかなと)終わりを用意し、それでも満足できないユーザーは工夫をして縛りプレイという形にすればいいのかなと感じました。


過去作はリピート性が高いゲーム(一応今作も表面上を見ると当てはまる)だったのですが、今回は以上の仕様により、「繰り返しプレイしたい」という気持ちにはなれなかったです・・・
強いて言うならサブアカウントで最初からプレイして無強化クリアを目指すくらいですね・・・

 


最後に

 

後半の批判部分が評価部分に対してやや熱心だったため、読んでくれた方の中にはネガティブなイメージを持たれた方もいるかもしれませんが、総評すると、この作品は間違いなく面白いです!

 

勇なまの根幹的な部分は残しつつ上手くVRに変換したなぁという印象を持ちました。

体感型のコンテンツが多くなっているVR作品の中でこういった長時間プレイできるゲーム性の高いVR作品が出たことはPSVRにとっても非常に素晴らしい作品だったと思います。

 

VRを持っている方でだけど勇なまシリーズをやったことない方は絶対買うべきだと思います!ご新規さんには自信をもってお勧めできる作品です!

 

一方でシリーズファンの方からすると人によっては多少不満が残る作品になってしまうかもしれないというのが今回プレイして感じたところでした。

今後としては、魔物レベルを選択できるようにアップデートをしていただきたいところですね。

でもやっぱり基本的な部分はよくできていて面白いので、シリーズファンの方でもやって損はないと思います。

 

まぁ、とりあえずVR持ってる人は買いましょう(笑)

 

 

管理人独断スコア

8/10点

 

 

タイトル:V!勇者のくせになまいきだR

メーカー:ソニーインタラクティブエンターテイメント

フォーマット:PSVR専用(Pro対応)

プレイ人数:1人

ジャンル:リアルタイムストラテジー

CERO:A

発売日:2017年10月14日 

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ということで今回は以上になります。新しい取り組みによる代償やかゆいところに手が届かない仕様など残念な点は確かにあるのですが、基本的には楽しめる作品でした。

本当はもっとゆっくりプレイしたかったんですが、今後しばらくは新作ラッシュが続くので・・・

 

次のタイトルはグランツーリスモSPORTです。

もし機会があればこちらも感想記事をお届けできればなと思います!

 

ではまた次回お会いしましょう!